こんにちは。
丹波篠山市で不動産鑑定業、
宅地建物取引業を営業中。
「いそや不動産鑑定所」代表の
井本季伸(としのぶ)です。
昨日、老舗アパレルメーカー「レナウン」が
倒産しました。
新型コロナの影響による初の上場会社の倒産
とのことです。
しかし、負債総額138憶と思ったより少額
でした。
相当な売り上げ減少となり、手の打ちようが
なかったのでしょう
弊社は、現在は不動産鑑定業・宅建業に絞り
ましたが、3年前までは「いそや」という
店名で婦人服店も営んでいました。
55年程度続いた店舗でしたが、レナウン
と取引をしていた時期がありショックを受け
ています。
もう40年以上前になりますが、ついつい口
ずさんでしまうレナウン娘のコマーシャルで
有名となる等、アパレルメーカーの最大手
で、3000千億円程の売り上げがあったと
思います。
紳士服の「ダーバン」や他に「レナウンルック」
という会社もありました。
今から考えれば、倒産したのかと大変残念に
思う一方、よく今まで持ちこたえたな・・・
とも思う状況ではありました。
20年ほど前、レナウンへは年4~5回程度
展示会に伺っていましたが、当時から売り上げ
減少による事業の縮小や見直しを行っており
苦しい状況であったことは肌で感じていました。
2010年には中国の繊維会社の傘下に入り
再起を試みたもののコロナウイルス感染症に
よる百貨店等の売り上げ減少が致命傷になった
ようです。
特に近年は産業の構造が大きく変わり、無駄を
そぎ落とした収益体質となった企業が生き残る
サバイバルの環境となってきています。
今回のケースでは、卸売りから自社販売への
シフトが運命を分けたように思います。
現在では、ユニクロなどの新興ブランドの台頭
大手メーカーの直営販売の様にブランド力や
収益体質の強い会社が生き残っています。
単純に考え、定価の25~35%(中間値30%)
の原価で作った服を、自社(直営店舗)で売る場合
100%-30%=70%の差額(収益)となりますが
我々のような小売店舗に卸すと(卸値60%程度)
60%-30%=30%の差額(収益)となり利幅
は少なくなります。
20~15年前に、直営店を増加させこの弱い産業
構造からうまく受け出せるか否かが大きな転換点
となったのではないか、と考えます。
(私は、アパレル自体に見切りをつけ、不動産に
シフトしましたが・・・)
レナウンの倒産という残念な結果はコロナウイルス
感染症の影響が最後の留めとなりましたが
原因は既に一昔前にありました。
この様に、今後は構造上弱い会社の倒産や廃業が
続くのではないでしょうか・・・
早期の終焉を願っています。
本日のつぶやきでした。